だぁーです(^^)
以前「
新幹線台車亀裂発生事故」について書きましたが、
その原因がニュースで報告されていましたので、
続報を書いてみます(^^)
原因は、7mm必要な鉄板の板厚を4mmくらいまで削った
ことによる強度不足ということでした(・・)
先の僕のレポートでは、板を削ることは考えていなかったので、
寸法的には十分な強度があるので、溶接不良か、熱処理不良で
あろうという結論にしていました(^^;
今回、板厚が4mmということで、角パイプの強度を評価
しなおしたところ、溶接や熱処理が問題なくても
強度が不足することが分かりました(^^)
金属は、ある強さ(引張強さ)より大きい力で引っ張ると
破断しますが、引張強さより小さい力でも、繰り返し力を
かけていると亀裂が発生し、進展し、いずれは破断して
しまいます(・・)
これを、金属疲労と言います(^^)
しかし、ある力(疲労限度)より小さいと、何回繰り返して
力をかけても亀裂は発生しないという特徴があります(^^)
使用している材料は、おおよそ1平方ミリメートル当たり500N
(500MPa)の引張強さを持っています(^^)
そして、金属疲労を起こさない疲労限度は250MPa程度だと
思われます(^^)
板を削っていない状態だと、角パイプに発生する応力(単位面積
当たりの力)は200MPa程度なので、金属疲労を起こしません(^^)
(グラフの緑の線)
しかし、角パイプの板を3mm削ると、角パイプに発生する
応力が300MPa程度となり、疲労限度を上回ってしまうので、
10万回程度振動すると亀裂が発生してしまうことになります(・・)
(グラフの赤い線)
この角パイプは溶接で作っていて、さらに、この角パイプに
別の部品を溶接でつけるときに、その部品が取りつく面を
平らにするために作業者が削ってしまったようですが...
車両の設計のことはよく知らないのですが、僕が設計している
装置と比較すると、そもそも、安全率(設計の余裕)が
小さすぎるような気がします(^^;
また、次の機会に、安全率について書きたいと思います(^^)
質問とか、コメントとかありましたら、メッセージ下さいね(^^)