だぁーです。
真空蒸着装置の制御プログラムで苦いデビューをした僕に、最初に回ってきた「売り物」の仕事は、「膜厚制御装置」のソフトウェアです。
レンズのコーティングを行う真空蒸着装置に装備して、コーティングの膜厚を制御する装置です。
使用する言語は、「C言語」です。(「
技術士だぁーちゃんの我楽多箱ー自己紹介」参照)
それまで、BASICやFORTRANという高級言語を使ってきたので、わりと簡単に入ることができました。
この仕事は、言語のマスターよりも、制御アルゴリズムを考えるのが大変でした。
高校の物理で習いましたが、薄い膜は、厚さによって光学的特性が変わります。
しゃぼん玉の色が変わっていく原理です。
レンズのコーティングは、反射率を最低(透過率を最大)になるような厚さの薄膜を蒸着します。
膜の厚さが増えると、反射率は周期的に高くなったり低くなったりします。
ちょうど反射率が最低になったところで蒸着をやめるような信号を出す装置です。
いろいろ考え、いろいろ実験し、ようやく製品のプログラムができあがりました。
この「膜厚制御装置」で生まれて初めて「特許」というものを出願しました。
「C言語」デビューで、同時に「特許」デビューです。
この特許出願は権利化されるには至りませんでしたが、「技術者は特許の出願をしなければならない」ということを身に付けた特許出願でした。
(特許に関しては、このブログの「
特許」に書いています。)
いろいろ工夫したので、自然に「C言語」が身についていきました。
ここで覚えた「C言語」で、これからいろんなプログラムを組むことになります。
その話は、次回のお楽しみということで...