ズームカーって聞いたことありますか?
多分、聞いたことない方がほとんどだと思います。
南海高野線は、大阪市内の難波から高野山極楽橋まで走っています。
平地は高速で、高野山の山中の急勾配のところは力強く走らせる必要があります。
広角から望遠まで、広い範囲で撮影できるズームレンズになぞらえて名づけられたそうです。
昔は、高野山まで登れるのがズームカーやって思っていただけですが、今、機械を設計する立場で考えると、すごい工夫があったんだろうと思います。
今ならVVVF制御(可変電圧可変周波数制御、電車が出発したときうぃーーーーーーん、うぃーーーーーんって音がするやつ)など、電気制御でカバーできる範囲が広がっていますが、昭和30年代にはそんな技術もなく、大変な仕事だったと思います。
昔、僕がズームカーと平地だけを走るステンレスカーの構造の違いで分かっていたことは、次の2つくらいかな。
①ステンレスカーは4両中2両だけにモータがついていて、ズームカーは4両全てにモータがついているってこと。
②ステンレスカーには1両に4箇所ドアがあったけど、ズームカーは車両の長さが短くて車両の前後2箇所しかドアがなかったってこと。
今、僕は、電車の設計をしている訳ではありませんが、鉄道車両の設計管理者は、技術士でなければできないことになっています。
僕は鉄道が好きですが、いわゆる「てっちゃん」ではありません。